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2010年11月 2日 (火)

『池袋チャイナタウン』を読む

 ということで、今日は本として出ている池袋チャイナタウンである。

『池袋チャイナタウン』(山下清海著/洋泉社/2010年11月1日刊)

 その池袋チャイナタウンが「東京中華街構想」を打ち出したのが2008年1月のことである。つまり、それまでは中国人のための、中国人による、中国人の街だった池袋チャイナタウンに、日本人の観光客を呼び込もうとして、横浜、神戸、長崎に次ぐ日本第四番目の中華街ということで、しかし東京には中華街がないので、池袋中華街ではなくて「東京中華街」として打ち出したのだ。

 しかし、地元商店会には入らないし、町会費も払わないし、街灯費用も負担しないし、ゴミ出しスールも守らないし、歩道に上海ガニの段ボール箱を積み上げるわ、派手な捨て看板は出すわという中国人が突然に出した「東京中華街構想」に対して地元の商店主たちは反発し、それに乗じて右翼団体が「チャイナタウン建設計画をぶっ潰せ! シナ人は池袋から出て行け!」というようなスローガンを叫ぶ集会を開いたり、たまたま中国製冷凍餃子中毒事件が起こったりして、取り敢えず「東京中華街構想」は一旦沙汰止みとなってしまった。

『実は北京オリンピックのとき、西口公園で中国の人たちと共同で何かイベントをやろうかという話もあたんです。でも、そんなことをやったら、またきっと政治団体が来て騒ぎになるというので、やめてしまった。そりゃ、世間の人は日中友好なんて気軽にいうけど、こういう繁華街で何かやるというのは大変なことなんですよ』というのが日本人商店主の本音なんだろう。

 中国人というのはこうやって世界中にチャイナタウンを作っては寄り集まって、自らの街を作っていく。いまや世界中でチャイナタウンのない国はないと言ってもよいくらいだ。そんな中国人の支えになっているのは出身地元の地域的な繋がりと、親戚同士の繋がりである。親戚から借金をして遠い国へ行き、そこで商売を始めた最初の人々は、商売で稼いだ金を借金返済だとか親戚・家族への送金の形で中国に資金を還流させる。おっあの国は金になりそうだということに気付いた中国人たちは、そうして還流した金でもって次の人々がやってきて、最初の人々のそばでまた商売を始める。その人たちも、またまた商売で稼いだ金を出身地元の親戚に還流させ・・・という連鎖が次第に大きくなり、その街にチャイナタウンを形作るのである。

 この繰り返しが現代中国の経済にどれだけ寄与してきたのかは分からないが、しかし、かなりの部分で支えてきたことだけは間違いないだろう。そうした華僑ネットワークが今の中国の力強さの原点である。

 しかし、こうした日本社会のルールを守らない中国人というイメージは池袋だけの問題ではない。いまや、繁華街だけの問題ではなく、アパートやマンションという住民間の問題にもなっているそうだ。やはりそこにも「ごみ出しルールを守らない中国人」や「廊下に平気で物を出している中国人」などの問題が起きている。勿論、そういうルールがあるということを知らないということもあるのだろう。「そこの住民には何らかのルールがあるのだろう」ということを初めから意識している日本人と、「言われなければそこにはルールがない」と思っている中国人の意識の差である。とにかく何でも主張しようと言う中国人と、お互い分かっているでしょうと考えている日本人の考え方の違いといってもよい。

 そこでそんな中国人が集まってコミュニティを作ってしまうと、そこには中国人のルールができる。そうするとそんなルールに従えない日本人はその街を捨てて出て行ってしまう。ということで、完璧にチャイナタウンの完成を見るのだ。そんな中国人がいまや在日外国人のトップになって、不法滞在者も含めるともはや100万人に達しようという状態である。100万人といえば日本の人口のほぼ1%である。もうそこには新しい文化ができているのだろう。

 そんな多文化状況というのは日本人がこれまで経験してこなかったことではあるが、しかし、そうした多文化状況を受け入れないと我が国の異常高齢化現象の解決にもつながらない。要は海外からの移住者を受け入れるというのはそういうことなのだ。

 我々も、もはやアメリカやヨーロッパの国々のような多文化状況を受け入れざるをえないのであり、日本も多文化国家になっていくのである。まあ、経済だけがグローバル化するわけはないのだから、これは当然か。

 

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