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« 「ネットがあれば履歴書はいらない」ひとはごく一部である、ということ | トップページ | 元気なり若松孝二 »

2010年8月 4日 (水)

リストラされるっていうのは、実は会社から「大人」になれって言われたことなんだぞ・・・よけいなお世話だけど

 やっぱり買いましたよ、たぬきちさんのブログ本。さすがにO羽にあるブックスO羽という書店では、地元(何の?)ということだけあって、平積みならぬ山積み状態で、みんなあのブログ読んでたんだなあ、という思いであります。

 ということで『リストラなう!』(綿貫智人著/新潮社/2010年7月30日刊)です。

 ただし、こういう本は難しいんだよな。基本的には「リストラに遭った人が書くブログ」であるから単純にその人を応援すればいいのだろうが、そのリストラをやった会社が私がよく知ってるというか、私が勤務する会社の子会社と言う関係で、その会社が近々ヤバイ事になるよと言う話もその前から聞いていたし・・・ということだしなあ。

 ただし、K文社がそうなることは前から分かっていたというか、基本的に今から40年近く前にあった「K文社闘争」(てなこと言ったら会社名分かっちゃうじゃない)の名残があって、いまだに組合が二つあるというような「ねじれ」状態にある会社なのだ。

 しかしそのブログに「親会社社員」というハンドルネームでコメントを載せたバカがいる。こいつの「上から目線」でのコメントには私も腹が立ってしょうがなかったが、そんなこと言っている間に「親会社」だって同じような状況に成り得るんだぜってこと、分からないのかねぇ。

 ともかく、たぬきちさんは自分の置かれている状況にに対してまっすぐに向かい合っている。そこが、文章として面白いところなのだ。「会社が自分を斬首した」という発想じゃなくて、「会社が応募した早期退職者に自分がエントリーした」という発想であり、それは「基本的には会社発想であるが、でも退職は自分で選んだ道なんだよね」という、かなり前向きなリストラ応募である。その辺が、コメントをもらうとちょっと崩れてきたり、いやいやもっと前向きよと言ってみたり、要はブログという「時間と一緒に進むメディア」ならではの面白さがある。

 コメントの方も、面白いのが最初は「ああ、リストラされちゃって大変」というような書きこみが多かったのが、途中でたぬきちさんがそれまでの年収とか割増退職金の話を書きこんだら途端に、「トンデモねえ高給取りが」というような妬みまじりの書き込みや、「だから大手出版社は・・・」といったような批判的な書きこみが多くなり炎上したのだが、最後は「まあ、頑張ってね」という普通の反応になったという、コメントの変遷が面白い。結局、ネット世界の人々も普通の人々と変わらない意識や心持というものを持っているのだな。もうちょっとネット世界の住民って、妙に近視眼で(必要以上に)過激な奴が多いんじゃないかと思っていたのだが。まあ、少しは日本のネットメディアに安心したというところである。

 たぬきちさんが、今後フリーライターの道を歩むのか、はたまたJAVAだかPerlだかの技術をもってIT企業に再就職するのかは分からない。

 しかし、こうやって出版業界は「たまたま出た才能を使い尽くしておしまいにする業界」だな、ということがよくわかる。だって『電車男』の作者(っていうか投稿者)がどうなったかは誰も知らないでしょ。でも、『電車男』の本は100万部以上売れて、テレビにも映画にもなったのである。でも、出版業界はその書き手にはまったく注目せずに、たった一作だけの徒花として終わりにしてしまったのである。他の、例えば芸能業界だったら一度売れたタレントはどうやったらその後まで売れるのかを徹底的に追及するだろうけどね。要は、売れるまでに業界で費やした「お金」をいかにして回収するかということ。とすれば『電車男』にはコンテンツ側(要は出版社)も金がかかっていない作品なので、一回稼いだらもうどうでもいい、という発想なのだろう。

 まあ、こんなことを続けている出版業界から早いところ足を洗ったたぬきちさんはOKである。まあ、フリーでもいいし(その為には出版業界との付き合いが続きますがね)、別の業界に行くのもいいし、ある意味では「うらやましい」存在なのであります。

 私の会社でこうした退職割増金、選択定年制なんてものが適用されたら、すぐに応募しちゃうんだけどね。

 しかし、こうした「横書き、改行後書き出し一字下げなし」というのが、ブログ本のデフォルトにいまやなっているのだろうか。まあ、それで読み難いというわけではないのだけれども。

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