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2010年7月10日 (土)

社民党は、いまあえて「非武装中立論」「自衛隊違憲論」の「何でも反対党」になるべきだ

『さらば日米同盟!』(天木直人著/講談社/2010年6月21日刊)

http://www.amazon.co.jp/dp/4062163179

 官僚というのはリアリストである。政治家というロマンチストの決めた政策を着実にこなさなければならない官僚としては、そのようにリアリストであるように作られてくるのであろう。その官僚が一度だけロマンチストになってしまった。それが天木氏の駐レバノン日本国特命全権大使時代に川口順子外務大臣と小泉純一郎首相にした諫言である。その結果、天木氏は実質的に解雇されてしまった。その辺の経緯は前著『さらば外務省!』に詳しい。

 で、その天木氏の本書での主張は「憲法9条に基づいた平和外交、専守防衛の自衛隊、そして東アジア集団安全保障体制の構築の三本柱からなる自主防衛政策」である。本書の中でも再三述べられているその主張は、実は社民党へのエールに他ならない。民主党政権を離れた社民党への。

 社民党の本来の主張するところは「非武装中立論」であり「自衛隊違憲論」である。その意味では、対米追随という部分で自民党と軌を一にする民主党政権に参加したのは間違いであったし、鳩山政権の普天間基地県外移転をホゴにする姿勢が明らかになった際の政権離脱はギリギリ正解であったろう。もう少し早く離脱してれば良かったのにね。

 元々、非武装中立論と自衛隊違憲論の社会党は1994年に自民党・新党さきがけとともに連立政権を組んだ際に、そのふたつの党是を捨てた。その結果、社会党は二つに割れ、右派が民主党に移り、左派は社民党と党名を改名して社会党を引き継ぐ恰好になった。しかし、再び連立政権に参加することになって、再び党是を捨てた。何回、同じことをすれば気が済むのであろうか。それともそんなに「政権党」になりたいのであろうか。確かに、政権党になればいろいろ「おいしい」ことにはありつけるのだろう。しかし、その為には「捨てなければならない」ものが余りにも多すぎるのではないだろうか。もう、そろそろその愚に気がつかなければならないだろう。社民党のあるいは社会党の本来の姿に戻るべきなのだ。

 社会党の本来の姿とは何か。それは昔言われていた「何でも反対党」である。自民党の出す政策に対して「何でも反対」を唱えるのが、基本的な社会党の姿であった。別に対案を出さなくてもよい。とにかく「反対」なのである。そこに社会党の潔さがあったし、そうしている以上、多分政権には参加できないであろう。そう「政権に送る秋波」など出さない「潔さ」なのである。そこに社会党の存在意義があったし、したがってそれはそれで支持者が多かったのである。ところが政権に参加したばかりに、その後の敗走の歴史が始まったのである。

 いまや政界再編と連立政権の時代である。しかし、そこに乱立する新党はすべて保守党であり、連立政権に参加したがる雑魚党ばかりである。もはや革新といえるのは日本共産党だけという状態の中で、あえて社民党も「非武装中立論」「自衛隊違憲論」そして「何でも反対党」に立ち戻ってはどうか。そうすることで、自民党には投票したくないし、民主党もこれまでの迷走ぶりを見るとイマイチだよね、という層を取り込めるかもしれない。とにかく「何でも反対党」である限り、理想論だけで突っ走れるのである。

 天木氏は官僚である(であった)から、そのリアリストとしての立場から「非武装中立論」や「自衛隊違憲論」には与しない。しかし、実態はすでに違憲だ合憲だという前にすでに自衛隊は存在している訳であり、「非武装中立論」もロマンチシズムでしかないのは承知の上である。であるからこそ、理念としての「非武装中立論」「自衛隊違憲論」が成立するのである。

 天木氏の言うように、米軍は日本を守ってはくれないし、どころか「テロとの戦い」という日本とはまったく関係のない戦争に駆り出されて、むしろの日本をテロ攻撃の対象に巻き込んでしまう米軍を維持しているのは日本の国家予算なのである。アメリカが日本への米軍の駐留をやめられないのは、その軍事費負担の日本分が無くなってしまうと、すべて自国予算で軍事費を賄わなければならなくなり、それはアメリカにとってはとてつもない予算負担になってしまうからなのだ。もう、アメリカの為に日本の国家予算を使って軍を維持しなくても良いじゃないか。そうした軍事費の負担(出費)の代わりに、日本は日々テロ攻撃にさらされる恐れを抱かなければいけないのだ。

 そんなことをする位なら、その為の出費を日本の景気対策に使った方がよっぽど役に立つ、というのが天木氏の主張の本音だろう。

 もう既に、日本の周囲に日本にとって脅威となる国は存在しないのだ。中国も北朝鮮も、日本との問題を解決させるのは、「軍事」ではなく「政治」である。まさに「非武装中立論」が成立する状況は揃っているのである。

 再び言う、社民党は再び「非武装中立論」「自衛隊違憲論」の立場に立つべきだし、「何でも反対党」に立ち戻るべきだ。それが、今後社民党の支持者を増やす唯一の方法論である。

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