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2010年7月 3日 (土)

自然保護なのか、水銀汚染なのか・・・

『THE COVE』(監督:ルイ・シホヨス/脚本:マーク・モンロー/編集:ジェフリー・リッチマン/制作:OPS/配給:アンプラグド)を観てきた。渋谷のイメージフォーラムだ。

http://www.thecove-2010.com/

 日本公開初日ではあるけれども、「主権回復を目指す会」の事前の宣伝(行為)のおかげもあって、会場は満員、私も15:00からの会には入れず、17:00からの上映に回されてしまった。本当はもっと地味な公開になるはずだったのに、まさに「主権回復を目指す会」さまさまという状況ではある。実は、アンプラグドと主権回復を目指す会は裏で結託していたのか、ということまで考えたんだけどね。だって、どう考えたって、無視すればいい映画を無理やりマスコミの取材テーマに持ってきたのだからね。『靖国 YASUKUNI』という、自民党の政治家が動いたのとは事情が違うのだ。

 映画は、最近のドキュメンタリー映像のセオリー通りに、ビデオで撮影してそれをフィルムに焼きなおして(あるいはビデオのまま)上映というスタイルである。これをしも「映画」として認めてしまうのであるかどうか、まあ、アカデミー賞を取ったのであるから、アメリカのアカデミー協会もビデオ上映も「映画」として認めているということなのだろう。「スターウォーズ」のデジタル上映を「映画じゃない」と言ってしまったら、身も蓋もないということなのだろう。

 さすがにアメリカのドキュメンタリーである、ILMまで動員して金がかかっていることだけはすごい。これが、日本のドキュメンタリーだといかにも金をかけてません的な貧乏臭さがモロなのだが、さすがにHDカメラ総動員で、映像はさすがに「良く見える」映像である。映画の映像はやはり「良く見える」ことが大事ではあるけれども、ドキュメンタリーの場合は、「見え方」よりは「写っている内容」の方が重要になってきて、例えば「ビルマVJ」のような映像でも十分OKなのだ。しかし、やはり「良く見える」映像の方がよいわけで、その意味では最近みたドキュメンタリーの中では出色の映像であると言えるだろう。

 しかし、その内容になると「何を主題にしているのだろうか」という問題があるように思えてならない。というか、問題があいまいなのだ。

 イルカ漁を問題視するのはよくわかるが、それが「イルカのような高等生物を殺すのは良くない」というのか、「水銀汚染されたイルカ肉を食べるのは良くない」のか、あるいは「野生状態のイルカを殺すのがよくない」というのか、それらの問題はすべて述べられているのだが、その論点がはっきりしない。彼ら、OPSにしてみればイルカ漁の何が問題なのかがはっきりしない。勿論、そんないろいろの問題があるからイルカ漁は問題なのだ、ということは分かるのだが、その内の何が一番問題なのかをはっきりさせないと、彼らのこれからの活動は難しくなるだろう。つまり、とりあえず問題を一つに絞って、そこを突破口にして前へ進むしかないのだ。取り敢えず、他の問題はおいといて今一番の問題はこれですという形にしておかないと、少なくともこの日本では、事の解決は難しいのではないか。

 とするならば、まずは「野生動物であるイルカを殺すのはやめよう」というところに集中するしかないのではないか。牛や豚は、取り敢えず「人に食べられるために生かされている」という状況のなかで飼育されている。一切野生ではないのだ。最近は、マグロですら飼育の方法が研究されている(まだ出来上がってはいないが)。ウナギの稚魚からの養殖もそろそろ可能になりそうな状況である。そうした、「人に食べられるために生かされている」動物としてイルカが養殖でもされない限りは、イルカ漁は辞めるべきだという発想なら、日本人にも理解されるのではないだろうか。

 太地の人に取材した訳ではないので、そこで勝手なことは言えないのだが、もうひとつ言ってしまえば、何故、太地の人たちはこうした取材を拒否するのだろう。もし、かれらが「これは太地の文化だ」「昔からの伝統だ」と言うのならば、それはそれで他人から何と言われようが、自らの文化・伝統として堂々と主張すれば良いではないか。イルカ殺して何処が悪い、と。もともと、太地は鯨漁で有名な所である。鯨漁は文化である、伝統であると言って何の問題はないのである。C.W.ニコルの小説にも書かれている太地の鯨漁は、昔からの伝統文化として、自らが主張してるところではないか。

 それが、何故か妙に隠したり、撮影に訪れたりしているジャーナリストにつらく当たったり、それこそこの映画のスタッフに対して、犯罪者扱いしたりして、要は映画の中で「悪役」になっているのだ。何故、自ら悪役を買って出るのだろう。それが、良くわからない。

 その辺が、この映画の一番の疑問点だ。普通に取材を受けて、普通に自らの正当性を主張すればいいのだ。だって、イルカ漁をおこなっている漁民本人たちは、別に悪いことをおこなっているという意識はないはずなんだから。

 結局は、政府の「臭いものには蓋」政策の犠牲なのかもね。

 

 

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コメント

こんにちはー。
Wikiのザ・コーヴの記事はお読みになりました?
漁師さんたちの態度の理由がまあまあ分かると思うのですが。
お時間のある時にでもぜひお読みください。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ザ・コーヴ

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