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2010年6月24日 (木)

ニックネームで呼ばれる経営者

『拝金』(堀江貴文著/徳間書店/2010年6月30日刊/電子書籍版もあり)

 あの「ホリエモン」が書いた小説である。あの裁判、インサイダー取引や、マネーロンダリングや、違法証券取引について、いわゆる「ライブドア事件」について、もう少し真相に迫る内容を期待したのだけれども、未だ係争中の事件についてはまだ書けないことが一杯あるのだろう。したがって、事件については既に知っていることだけが書かれてる。まあ、真相については結審してからのお楽しみということにしておこうか。多分、ほとんどの容疑については無罪か、あるいは微罪でおわるだろう。問題は、だれも覚えていない時期に出される結審なんてどうでもよい、皆の関心が集まっている時期に起訴をしたということが、検察とフジテレビ(ホリエモン流に言えば「マスゴミ」)にとっては大事なことなのである。皆の関心が集まっている時期に「ホリエモンは悪者」というイメージさえ、大衆に与えればそれで良いのだ。結果はどうでもよい、問題は「イメージ」。

 で、「ホリエモン」と書いているが、こうしてニックネームで呼ばれた会社の経営者って、これまでいなかったのではないだろうか? 

 会社の名前はブランドであるから有名である必要がある。しかし、経営者と言うのはいわば「黒子」であり、普通には名前が云々されることはなかった。講談社や小学館という名前は知っていても、野間省伸とか相賀昌弘という名前を知っているのは業界関係者だけだろう。まあ、出版業界では角川春樹くらいのものだろうか、事件になったからね。でも現社長の角川歴彦までは知っている人は少ないだろう。会社の経営者ってそんなもんである。いや、そんなもんで「あった」。

 しかし、最近ではニッサンのカルロス・ゴーンとか、トヨタの豊田章男とか、社長の名前が有名になっている。多分、それは会社のブランド化がうまくいっていないのか、あるいはブランド化が難しいところにその原因があるのではないだろうか。つまり、いまやニッサンとかトヨタとかいっても、その製造するクルマに両社の差異がなくなってきている。昔なら「技術の日産」とかいうブランド化がなされていたものが、そうした差異がなくなってきて、各社の作るモノ・サービスに違いがなくなってきている。そこで何をもって会社のイメージを代表するものにするかと考えたときに、一番簡単なのは「社長の名前」だ。どんなクルマを作っているのか分からないけど、要はゴーンのニッサンだ、豊田章男のトヨタだ、と言う具合に大衆は区別をつける。

 と考えると、急速にのし上がってきたIT企業では、まさにこうした「社長の名前のブランド化」が行われている業界だ。いわく、三木谷の楽天だったり、孫正義のソフトバンクだったり、そしてホリエモンのライウドアである。こうした傾向はアメリカの方がもっと強くて、ビル・ゲイツのマイクロソフトとか、スティーブ・ジョブスのアップルとか、要は企業設立当初の頃は何をやっている企業なのかは周囲の人がよくわからないので、経営者のカリスマ性に頼り、そのカリスマ性に投資するわけである。

 つまり、会社の性格がよくわからない、会社の内容がよくわからない、会社の製造物がよくわからない、会社のサービスがよくわからない・・・・・・・・・で、経営者の名前で投資をする。経営者のブランドに投資をする。まさに、内容のない、マネーゲームだけで会社を発展させてきた「IT企業」ならではの、会社のアピール方法ではないか。

 それでも、ニックネームまでつけて呼ばれた経営者はホリエモンくらいしか思い浮かばない。その位、人口に膾炙した名前であるのだろう。しかし、この「ホリエモン」というニックネーム、誰が付けたんだろう。もしかしたら、ライブドア自身が言い始めたのではないか。としたら、ほとんど確信犯だね。

 まさに社長の名前のブランド化。

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