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2010年6月 3日 (木)

鎖国中のビルマで何が起こっているのか

 5月1日の拙ブログ『東京写真展散歩~カチン独立運動の内側から』でも書いたけど、ビルマの軍事政権が軍事政権としてアウン・サン・スーチー氏の軟禁状態を解くわけにはいかない理由として、民主化を認めてしまうと、多くのビルマ内の民族独立運動を認めることになってしまい、国が壊滅する恐れがあるからでもある。

 映画『ビルマVJ 消された革命』(監督/脚本:アンダース・オステルガルド/2010年作品)でも描かれるのはそうした民主化運動とそれを圧殺しようとするビルマ国軍との闘いの模様である。「VJ」というのは「ビデオジャーナリスト」のことで、多くは民生用ビデオカメラを使用して個人で状況を撮影してまわり、それを報道する人たちのことである。この映画でもAPF通信社の長井健司氏がビルマ国軍に殺されるシーンが写っているが、まさにこの長井氏がビデオジャーナリストの一人であるし、その長井氏が殺されることで、ビルマの状況、更にはそこにいるビデオジャーナリスト達の状況がわかる構造になっている。

 映画はビルマのビデオジャーナリストが撮影し、ノルウェイのオスロにある「ビルマ民主の声」というビルマ向けの短波放送やインターネット放送をおこなっている組織が作った映像をもとに作成されている。当然、民生用のHDでもないビデオカメラによる映像なので、かなり粗い映像だ。しかし、そこに写されているものはまさにビルマの現状であるし、ビルマ国軍としては一番写してもらっては困る映像である。何しろ、ビルマでは一番崇められている仏教僧侶を捕え、暴力をふるい、ついには殺してしまったところまで写されている。まさにビデオの威力を存分に使った映像であるし、そこまで民主的なメディアが存在するにもかかわらず、未だに軍事政権を続けるビルマ国軍とは一体何だろう。

 軍事政権をバックアップする中国にしても、同じような民族独立問題を抱えていて、ここは何としても(イギリス式)民主主義を唱えるアウン・サン・スーチー氏を抑え込まなければならないし、民族独立運動を抑圧してづけなければならないのだ。普通、ここまで国軍の反民主主義的な行いが外国にバレてくると、それはかなり国としてまずいことになり、ヘタをすれば外国軍隊の導入を招くことになってしまいかねない。もはや軍事政権も風前の灯とも言えなくもない状態であるはずなのに、いまだそのような状況は見えない。相変わらず、民主化引運動は抑圧されたままであるし、民族独立運動も抑え込まれたままである。中国もそこまでして自分の国に独立運動が影響を与えることを危険視しているのだろうか。

 映像的には、かなり見にくい作品であるが、一度見ておく必要のある映画であろう。とにかく仏教僧侶のデモシーンなんて、結構感動モノであったりするのだ。

 渋谷のシアター・イメージフォーラムにてロードショウ公開中である。

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