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2010年5月28日 (金)

「ダダ漏れ民主主義」についてもう少し書かないと・・・

『週刊現代』の連載コラム『なんなんだこの空気は――メディア考現学』をもとに、5月28日のiPad発売に間に合わせるべく書き改めたのがこの本『ダダ漏れ民主主義』(日垣隆著/講談社/2010年5月27日刊)である。

「ダダ漏れ」とは何か。ご存知の通り、Twitterを使った当事者あるいは随伴者による「事件や起こっていること」をただダラダラと漏れ伝えてしまう、という単に容赦もない報道(と言うほどの姿勢もないのだけれども)の方法である。つまり、これまでの(例えば記者会などの)エスタブリッシュな報道の在り方ではなくて、そうしたものにないインフォーマルな報道の在り方が実は民主主義を正当に成立させるという、新しい発想方法がこれからの社会を作っていくのではないかという考え方である。まあ、情報には「ウソ」もふくまれているけれどもね。

 しかし、そのタイトル通りの「ダダ漏れ民主主義」について触れているのはこの本の冒頭部分のみであって、そこ以外はあまりまとまりがなく現在のITメディア状況についてああでもないこうでもない、が書かれている。『週刊現代』の連載コラムの方が、その週その週ごとにテーマを決めて書いてあるので読みやすく、まとまっているのに比較して、この本のまとまりのなさは何だろう。いかにも、iPadの発売に間に合わせるように急造した感が否めない内容の本である。

『そして殺人者は野に放たれる』(新潮文庫)や『「松代大本営」の真実』(講談社現代新書)などのような硬派のドキュメンタリーをモノにするする際の日垣氏の執筆姿勢には、さすがに「モノ書き」としての調査方法など感心させられる部分はあるのだが、一転、メディア論的な本になるとかなり「書き飛ばし」の感がある。まあ、その位に「書き飛ばさないと」現在のメディア状況の急変には対応できないというところかもしれない。しかし、その分「浅いなあ」という印象ももたれてしまうのだ。

 ただし、この本で面白いのは第2章の「読書会」の話である。

 我々世代(1951年生まれ)で読書会というと、高校生の時の新左翼の大学生のお兄さんたちがやっていたマルクス関係の書物の読書会が思い出される。要は、そんなの読書会じゃなくて「この本はこう読め」という「押しつけ」にすぎないのだけれども、ときたま大学生よりもそんな本をよく読みこんでいる高校生の方が反論をしたりして、大学生の連中も所詮は大学に入ってからマルクスを初めて読んだような浅知恵しかないような連中なので、高校生に論破されてしまうようなスリリングなシーンがよく見られたのである。所詮は大学に入って初めてマルクスを読むような田舎大学生が、早熟な都会の高校生に勝てるわけはないのでありました。

 しかし、そういう読書会じゃなくて、本当にいろいろな本を読む読書会を日垣氏がやっているのだ。まったくボランティアでよくそんなことをやるもんだという印象もあるが、そういう機会でもないと古典を読むなんてことはないだろうから、それはそれで少しでも「読者」を増やすことにつながるということでは意味のあることだろう。そんなことをして少しでも古典の絶版がなくなれば・・・というところだろか、って古典なら「青空文庫」があるか。ただし、そんなこんなで「本読み」が増えることは出版社にいる人間としてはありがたいと言うべきなのだろうか。

 おわりに、日垣氏は本書の「あとがき」に<本書も、賞味期限は少なくともニ○年はある――。>と書くが・・・多分この内容だと・・・1年後には絶版かな。

 というところで、我が家にもiPadが来て、今充電中です。さて、どう使おうかな。

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