フォト
無料ブログはココログ

Amazonウィジェット

  • Amazonおまかせリンク
  • おすすめウィジェット
  • Kindle

« 愛染恭子さん・・・もったいない | トップページ | 私写真を考える »

2010年3月12日 (金)

成田空港映画を批判してみたけれども・・・

 神田小川町にドキュメンタリー映画専門の映画館(と言っていいのかなぁ)neoneo座というのがある。まあ、ドキュメンタリー専門なんて言ったら絶対に商売にならないはずなので、どこかスポンサーがいなければいけないはずなのだが、それはよくわからない。

 いずれそれはわかるだろうということで、3月11日は「短編調査団 日航の巻~鶴のマークの4本立て」であります。上映作品は、1968年作品の『つばさとともに』、1964年作品『アロハ・ハワイ』、1969年作品『タイム・マップ』、そして1979年作品『旅を支える心は一つ』である。要は、日本航空のいわゆるPR映画というやつ。JALが金を出して作った映画であります。でも著作権はJALは主張せず、それぞれ毎日映画社、日本天然色映画、日本シネセル、博報堂+東洋シネマ(みんな懐かしいなぁ。あ、毎日映画社は別ですが)が著作権を持っているという、今では考えられない牧歌的な状況なのであります。

『つばさとともに』から『タイム・マップ』までは、1951年にダグラスDC4から始まった日本航空の歴史の黎明期の話。しかし、1968年の『つばさとともに』では、既にボーイング747ジャンボの導入の話が出ていたりして、随分早い時期から「大量旅行者時代」のことを考えていたんだなということが分かる。もっとも、同じ時期にコンコルドの導入も考えていたようなので、それはどうかな、勿論「早い」ということが大きな価値の時代だったので、いまさら「早くてどうなのよ」という立場からの批判は意味を持たない。とはいうものの、コンコルドの導入は所詮欧米の航空会社からの圧力というか、「欧米並みに」という当時の時代圧力からの導入計画だったのだろう。いずれにせよ、戦後の廃墟から立ち直った日本が、「早いとこ欧米に追い付かなければ」という意識の中で突き進んでいた時代。その時代の先兵として動いていた日航の姿がそこにはみえるのである。まあ、PR映画であるということを差し引いても、当時の日本社会の基本的実相から言って、そうした「前向き」の姿勢がモロ出しのイケイケドンドン映画になるのはしょうがない。

 で、4本目の『旅を支える心は一つ』である。1979年というのは既に成田空港が開設されている時期である。つまり、この映画は成田空港の存在がすべての前提になっているのである。で、実はこの映画のスタッフがすごいんですね。監督は黒木和雄、撮影が成島東一郎です。黒木は『龍馬暗殺』や『祭りの準備』を撮ったあと。成島は『青幻記』や大島渚作品『東京戦争戦後秘話』を撮ったあとです。まあ、「お仕事」としてそれらの作品を撮ったあとにまたしても「お仕事」として『旅を支える心は一つ』を撮ったと言われてしまえば、その通りなんだけど。そういうもんか?

 映画は、当然、日航の各セクションで一所懸命がんばっている人たちを描いている。定時運航なおかつ安全運航という、一種相反する命題に挑んでいる人たちをしっかり描いていてあまりある。当然、こうした運輸会社の宿命である、「提示運航と安全運航」という命題は「その会社にいる人たちにとっては重要な命題」である。しかし、その前に、「成田空港」の存在、「成田空港という問題」とは何なのかという命題があるだろう。そういう問題に目をつぶって映画を作っていいものなのだろうか。「生活のため」にこうした映画を作って、一方で成田に反対する人たちにも受けようとする映画を作っていいものだろうか。

 と、ここまで書いて、自分のことに戻ってしまうと。そんなことを言いながら、自分自身は成田から海外に何度も出張に行っていたのだ。あんなに反対していた成田空港から・・・。ということで、なぜか、黒木批判やら成島批判は、もうここでやめてしまうのである。ああ、情けない。

 いや、書きたかったのはそんなことではない。別にここで黒木批判やら、成島批判をしてもしょうがないのだ。つまり、こうした「PR映画という名のドキュメンタリー」における批評性ということなのである。当然、JALがお金を出して作っている以上、JAL批判をするはずはないのだが、それなりの批評性はあっていいはずだと考える。大きな意味での文明に対する批評、文化に対する批評はあっていい。と、考えていたのだが。それはやはりアマい考えなのだろうか。見事に批評性を捨象した映像がそこにはある。それでもドキュメンタリー?

 ま、別に前原国交相の「公的整理はありえない」という言葉に乗せられて数万円を紙くずにした腹いせではありません。

 あ、この上映は昨日だけなので、もう見られません。残念。

« 愛染恭子さん・・・もったいない | トップページ | 私写真を考える »

映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/549500/47787526

この記事へのトラックバック一覧です: 成田空港映画を批判してみたけれども・・・:

« 愛染恭子さん・・・もったいない | トップページ | 私写真を考える »

2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

PEN PEN チョートクカメラ日記

自転車フォトグラファー 砂田弓弦

シュクレはお留守番

アローカメラ&我楽多屋

まだ東京で消耗してるの?