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2010年3月 6日 (土)

しあわせの隠れ場所に隠れているものは

 12/4に書いた「ブラインドサイド」の映画が2月26日から公開されている。12/4には「あまり映画には期待しない」という書き方をしたのだが、いやいやなかなかいい映画になっている。前言撤回であります。

 まずすごいのは、NFLの作戦が変わったきっかけになった1985年11月のジャイアンツ対レッドスキンズの試合、ジャイアンツのローレンス・テイラーがレッドスキンズのQBジョン・サイズマンを「壊した」試合のビデオが冒頭映される。これがすごいのなんのって、まさにテイラーが襲いかかってサイズマンの体が奇妙な形で崩れてそのまま担架で運ばれるシーンがそのまま映されているのだ。困ったことに、これがすごい迫力でサイズマンのすぐそばにいたOTの選手も一緒に弾き飛ばされてしまう、そのシーンなのである。まさに「百聞は一見に如かず」、本でいくら言葉を尽くして説明しても、このシーンを観るだけで一発でその重要さが分かろうと言うものである。

 映画は、原作とは異なってサンドラ・ブロック演ずる、マイケル・オアーの後見人になる母親役のリー・アン・テューイを中心に、彼女の視線で描かれている。これがなかなか功を奏していて、映画の短い時間で話を描くのに成功している。リー・アンが寒い日にポロシャツ一枚のマイケルを最初に見つけて家に連れていくシーン。体は大きいが気が優しく敵をタックルできないマイケルを焚きつけるシーン。リー・アンと同じ南部の成功者の妻たちとのいくつかのシーン。これらのシーンは原作にはないシーンである。しかし、そうしたオリジナルなシーンを書き加えることによって、短い時間で状況を説明することに成功している。12/4に「映画化がうまくいったら脚本の勝利だ」と書いたが、こうした原作にないシーンの書き加えは明らかに脚本の勝利と言えるだろう。監督のジョン・リー・ハンコックが自ら脚本を書いているが、実にうまい脚本だ。

 また、サンドラ・ブロックもよい仕事をしている。ビジネスの成功者の妻という立場にあって、若く貧しい少年を助けるという役を嫌味なく演じている。

 しかし、「ビジネスの成功者」で「敬虔なクリスチャン」で「共和党支持者」で「全米ライフル協会会員」という典型的なアメリカ南部人の「正しいあり方」とでもいうものを、これほどまっとうに描くのは、実に難しいというかリアリティの欠如と写ってしまうのだが、まさに「実話」だというところが、それを説得してあまりある。

 原作ではQBの「ブラインドサイド」であり、マイケル・オアーという選手の「ブラインドサイド」であったのが、映画ではまさに「しあわせの隠れ場所」になっていて、最近の邦題としては結構シャレたものになっている。

 最後に一つだけ苦言を呈しておけば、マイケル・オアー役を演じているクイントン・アローなのだ。「1日2回のワークアウトを週7回と厳しいダイエット計画を実行」したそうだが、しかし、マイケル・オアーほどには体ができていない。どうしてもデブに見えてしまうのだ。おまけに、クロージング・タイトルバックで本物のマイケル・オアーのスチールが出てくるのだが、それがなおさらアローのデブぶりを強調する結果となってしまている。ま、そこがちょっと残念。

 とはいうものの、全体的には「良い出来の映画」になっている。珍しくオススメのハリウッド映画である。

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» 「しあわせの隠れ場所」を観た感想 [映画初日鑑賞妻]
★★★夫婦の善意に嘘はなく、とても好感が持てる物語だよ。でも、それだけで、起伏のないストーリーだ。素晴らしい実話で、見習うべきところは多い。きっとみんなにそういう想いを与えたことが尊いことなんだろうな。 ... [続きを読む]

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