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2010年3月22日 (月)

ローマ風呂と日本風呂の奇妙な関係

『テルマエ・ロマエ』(ヤマザキマリ著/エンターブレイン/2009年12月刊)が2010年度マンガ大賞を受賞した。マンガ大賞というのは、書店のマンガ担当者が選んだ賞だということで、(最初の頃の)小説の本屋大賞のような、実質のある賞だということだろう。本当に面白い。というか、こんな面白いマンガがあったことを知らなかったことを恥じる。

 本家の本屋大賞が最近は「なんだかなあ」というような、要は沢山売れている本が選ばれたりして、本来の「みんな知らないだろうけども、こんなに面白い本があるんだよ」ということで選ぼうよという主旨から外れてきたことを考えると、まだマンガ大賞は健全かなという気がする。ちなみに、2008年は「岳 みんなの山」、2009年は「ちはやふる」という風に、当たっているけど、爆発的になるには、いまひとつという作品が選ばれている。なんか、マンガ大賞の方が選者はしっかりしているというか、本屋大賞の選者たちに「今さら東野圭吾じゃないだろう」と言って欲しい。

 で、『テルマエ・ロマエ』だが、要はハトリアヌス帝時代のローマで、そのローマ風呂を中心に設計をしていた建設技術者であるルシウス・メデストゥスという人間が、ある日、建築技術者からクビになり、その後、ガッカリしながら風呂に入っていたときに、その風呂の湯水吸い込み口に突然吸い込まれ、吸い込まれた先が何故か現代(よりちょっと前?)の日本の銭湯であり、そこに突然あらわれたルシウスが経験する日本の銭湯の方法、まず富士山と三保の松原の絵、上がり場に描かれた映画の看板、そして出されたフルーツ牛乳を腰に手をあてて飲むやりかた・・・、などをローマ風呂に取り入れて、大当たりする最初のエピソードに笑わせられる。え、待てよ、富士山の変わりのベスビオ火山は1200メートル位だから、雪が冠をかぶせるベスビオ火山はないんじゃないの・・・と思うのだが、72ページには「山・海・松を取り込んだ、ナポリの定番絵葉書」の写真が載っていて、たしかに「雪を抱いた富士」ではないけれど、「火山と湾と松」という定番の風呂絵はあるのだ。

 しかし、その後の「温泉」で、まず「猿の温泉」から入って、人間の温泉に行って、温泉玉子やら、雪見酒(というか温泉で飲むお酒)、混浴、などなど行くところまではいいのだが、その後、個人のヘルパー風呂やら、ショールームの風呂(ここにシャワートイレを入れたのは大正解だとは思うが)、オンドル風呂まで行ってしまうと、これから先はどうなるのだろか、と心配になる。ちょっと先を急ぎすぎじゃないかという気になってしまうのだが・・・。

 2009年12月8日初版で、2010年2月22日で第5版の本書。売れているのだなということは良いことだと思うのだが。3月発売の『コミックビーム』から連載開始だそうである。ネタ切れも予想されるが、しかし、連載開始するということは、それなりに成算もあるのだろう。だとすれば、これからが楽しみな作家である。

 ただし、ポルトガル在住というのが気になる。うまく、その辺の「日本にいない」良さが出ると面白いのだが。

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コメント

ローマ風呂が何で無くなったのか本当に不思議。
都市国家が崩れ市民という意識が無くなったのと関係あるのかも。
テルマエ・ロマニには出てこなかったけど、ローマ人の風呂は日本の風呂と同じ位高温も有ったのかな?
日本人は42〜3度くらいの温度が好きな人が多い。ヨーロッパでは36〜7度位の温度が好きな人が多いという話。

 さすがに、温泉に詳しい保坂氏ならではのコメントありがとうございます。
 しかし、何でローマでは「ローマ風呂」なくなってしまったんでしょうね。ローマ人がそんなに風呂好きだったてのにね。

テルマエ・ロマニ読みました。さすがマンガ大賞を取った作品だけあって面白かったです。
お風呂を題材にマンガを描くにあたり、風呂好きと言われる古代ローマ人の風呂建築技師が同じくお風呂好きの日本に時空を超えてやって来て日本の風呂文化からアイデアをいただきローマで一級の風呂建築士に成る話の構成はさすがと感じました。
一話が銭湯から始まり、二話三話と温泉(しかも露天風呂)・家庭風呂と話を展開しているのも我々の様な老人(?)がお風呂と聞いて思い浮かべる順番になっており、違和感無く読めました。
四話になると家庭風呂の高級化(?)の話で主人公をショールームにタイムスリップさせて最先端の風呂からヒントを得てクラゲ水槽付きの風呂をハドリアヌス帝の為に作るという構成になりそれにウォシュレットもオマケに付けて益々面白かったです。最後に最近流行の岩盤浴のルーツの話になり次にどう展開するのか楽しみです。
コミックビームに連載に成るという話なので買って読んでみようと思います。
一話に出て来る風呂絵の定番の富士山と松原からベスビオス火山と松の絵を壁画に取り入れる話では、レスピーギの交響詩にローマの松というのが有るくらいだから松はローマ人にもなじみの深い木なのだろうと思ったりしました。
細かい事を言えば、洗面器と腰掛けがプラスチックなのに古めかしいダンプが登場するとか、温泉玉子を作る温泉に入ったら火傷しちゃう有るけど、そんな些細な事は此の話ではどうでも良い事のように思えます。
第三話でヘルパーさんに間違われお年寄りの背中を流す所は現代日本の様相を編集者から情報を仕入れるとはいえ外国に住んでいて良く知っているなと感心しました。

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