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2009年12月 9日 (水)

「戦場のハローワーク」(講談社文庫)

戦場フォトジャーナリスト加藤健二郎氏の書いた「戦場のハローワーク」(講談社文庫12月刊)を読んだ。

ニセ物のプレスカードの作り方から、迫撃砲と戦車砲のよけ方の違い、ジャングル戦での行軍のやり方、逮捕された時の尋問の受け方などなど、戦場取材のハウツウ満載の本である。といっても、こんなノウハウ知っていても我々の生活には何の役にも立たない。ごく一部の戦場(戦争)ジャーナリストが知っていれば良いことである。

とは言うものの、考えてみればこんなハウツウ本は今までなかったんじゃないか。戦争を取材した本はいくらでもあるが、その取材のためのハウツウを解説した本は覚えがない。「軍事研究」という自衛隊関係者か軍事オタクしか読みそうもない雑誌に連載されていたそうである。そうか、戦場を見たいという軍事オタクは多いだろうし、そのなかにごく一部、戦場(戦争)ジャーナリスト志望の者もいるかも知れない。

加藤氏自身も「戦場を見たいという軍事オタク」だったわけで、その目的で東亜建設工業という建設会社に入って、でも戦場にはいけないということになって、その会社を退社し、フランス外人部隊に志願した、という経歴をもっている。眼鏡使用の為に不採用となり、やむなくジャーナリストになったそうである。

そんな軍事オタクならではの取材ノウハウも多く、確かに、氏が言うように「戦争はいけない」(でも見たい)主義のジャーナリストが見落としてしまいそうな部分も見えてくることは多いのだろう。しかし、だからといって戦争の当事者のどちらにも肩入れしない(だって、戦場が好きなだけなんだもの)のも、どういうものか。戦争の実相がそれで見えてくるものなのだろうか。戦場の実相は見えてきやすいだろうが。

とは言うものの、日本が戦場になっているわけではない以上、戦場まで行くのは「旅」が必要になる。加藤氏も「戦場に辿り着くまでにはいろいろな紆余曲折があり、旅がある」と書いているが、まさにそうした「旅の紆余曲折」も取材してしまう、氏の取材方法こそがジャーナリスト、特にフォトジャーナリストに求められているものではないだろうか。周りを見渡してみれば「取材する価値のないもの」なんてんないのだ。要はどんな問題意識をもって周りを見るかということなのだろう。

そういう意味では、「戦場のハローワーク」はジャーナリズム論として読むことも可能だ。

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