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2009年12月17日 (木)

「35ミリ最前線を行く 一カメラマン戦場の旅」

 加藤健二郎氏の本「35ミリ最前線を行く 一カメラマン戦場の旅」(光人社/1997年刊)を読んだ。

 前に書いた「戦場のハローワーク」で加藤氏に興味を持って、実際に加藤氏が書いた戦争ルポルタージュを読んでみたくなったのである。AMAZONで最初は1ヶ月位かかるような連絡があったが、幸い在庫があったせいか、かなり早く手に入った。

 で、実際に読んでみての感想だが、「丸」という軍事雑誌に連載した記事がもとになっているので、「軍事オタク」バリバリのルポを予想していたのだが、思った以上に真面目なルポである。戦場はクロアチア、中米、チェチェンなどであり、確かに戦争ルポによくある「政治的視点からの記述」は一切ない。もっぱら、従軍の記録や、軍人へのインタビューに紙面は費やされ、それらの戦場で起こったことのバックボーンにまでは触れない。

 しかし、これはこれで潔いやり方なのではないか。バックボーンの政治にまで触れることになってしまうと、もっと長期的な取材になってしまうだろう。例えば、ベトナム戦争時のルポはほとんどがそうした長期取材の結果で行われている。ベトナム以外に大きな戦場がなかったということもあるのだろうが、バックボーンまで理解するとなると、戦場だけでなくて、銃後の部分や軍人ばかりでなく政治家などにもインタビューしなければならないし、相当深く取材をしなければならないからだ。取り敢えず「戦場を見たい」という単純な動機からだけの取材では見えてこない部分なのだ。

 しかし、加藤氏は「取り敢えず戦場を見たい」派の「軍事」ジャーナリストであり、「戦争の実態・実相を追求しよう」という「政治」ジャーナリストではない。ただし、「軍事」ジャーナリストも「政治」ジャーナリストも、取り敢えず取材をするのは同じ対象だ。その意味では、底は深くないかもしれないけれど、取材したモノ・コトに忠実なジャーナリストではある。

 良いところは、そうした取材したものに、余計な「肉」をつけていないことである。付け焼刃的に余計な部分を足したところで、戦争の実態・実相から近づくことはできないだろう。だとしたら、この加藤氏のように、純粋に「軍事」だけにこだわってルポする手もありだということだろう。

 ま、「丸」だしね。

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